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続 表参道が燃えた日 (抜粋) 37

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通常 続 表参道が燃えた日 (抜粋) 37

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1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2011/9/19 6:59
編集者  長老 居住地: メロウ倶楽部  投稿数: 4298

 母の手紙
 稲葉 正輝(いなば まさてる)その4

 このあと上野の親族が重傷を負い、小石川の親族宅も全焼で、すべて灰となったと報告しています。そして

 『最後に、私は感涙にむせびつつこの神々しい御報告を書きます。昨年十二月十五日フィリピン・ナソ海の戦に特別攻撃隊第十金剛隊O中尉は下士官機と二機にて出動、大型運送船、二隻大破炎上かくかくたる戦果をあげて、二階級進級されたる発表が五月三十日にございました。ほんとうにほんとうに何と御立派な事であったかと私も心よりお喜び申し上げ只々感涙にむせびました。この時にあたりこんなにかがやかしい死場所を得られました事、女の私共でさへ御うらやましく思ひました。日頃のお心からしてご両親様どんなにかどんなにか涙と共にお喜びほめておあげになる事と存じます。

 お姉上さまからもお手紙いただき、まことにまことに光栄の至りにて有難く早速お赤飯をたいてほめてやったとおっしゃいました。
 お喜び申し上げるそばから、今まで私にも子供達にもおやさしくして下さったO様の数々の事ども思ひ出しお姉様の御心中お察しするにあまりあり、今更のようにおなつかしく泣けて泣けてたまりませんでした。… (中略) …
 どうぞどうぞ御無事にておがんばり下さり、かならずかならずお目にかかれる目まで

 昭和二十年七月二十五日 』

  (渋谷区青葉町)

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